贅沢な暮し
(3月25日)

  下の買い物は、休みを利用しての、北京の中央にある元ヤオハンでの値段。
    スパゲッティー 10.1元(141円)
    粉チーズ    26.3元(368円)
    パックされた月桂樹の葉  2.3元(32円)
    卵スープの素 3.1元(43円)
    固形鶏がらスープの素  6.3元(88円)
    ほんだし    57.3元(802円)

      合計で106元(約1500円)の買い物をした。

  粉チーズはアメリカからのもの、"ほんだし"は日本からの、スパゲッティーはイタリアからの輸入品。全て輸入税が掛かっているので高い。ほんだしは150gのパックで多すぎるのだが、これしか無いので仕方が無い。これで里芋を煮たら美味く出来た。ここでは買わなかったが醤油は中国製の日本のメーカーによる中国製ワダカンのもので味付けをした。これは3.8元で安くて、味は日本の物に近い、がいまいちである。里芋が美味く煮えたのは、やはり"ほんだし"の力である。

  北京の中心部まで行ってこれだけの買い物をするのは、大変な贅沢をしていることになる。月桂樹の葉っぱの値段で、近くの市場であれば人参が、3kg近くは買える。卵なら1パック10個分以上に相当する。ちなみにここまでいったバス代は一回乗り換えがあって、往復で6元(84円)所要時間は片道一時間半。乗り物は出来るだけ贅沢をしていないで、バスを利用している。

  兎に角一日に100元以上(1500円位の出費だったか)も買い物するなんて贅沢の部類に属する。月桂樹の葉っぱは、ミートソースを作る為の物。トマトケチャップやホールトマトは近くのスーパーで安い中国製を購入する予定。キューピーマヨネーズは近くのスーパーに中国製がある。

  別の日には、北京の遥か東にある、イトーヨウカドーまで行って日本酒の松竹梅を買ってきた。98元(1400円)であった。中国製で輸入税がかからないのでこの値段で買えた。しかしこれも贅沢かもしれない。また別の日には、そごうにも行って来たが、高級品や寿司、日本の食材なども売っている。しかし普通のものは安くて、品物が豊富である。接客が日本式で、お客が多くて活気がある。綺麗にパックされた鮭の切り身、薄くスライスされた牛肉、寿司や海苔巻など、日本のスーパーと同じようである。試食もある。これらの高級商材を買っていく人は大勢いる。

  このことから見ると、私が特別に贅沢をしているとも言えないようである。金の使いどころが普通の北京人と違うだけの話しかもしれない。何しろ自家用車を持っている人が結構いるのである。若い女性がホンダの車を運転していたりする。本当の贅沢には自家用車位必要であろう。そうしてみると、私は出来るだけバスを利用しているので、本当の贅沢からは程遠いといえる。

  贅沢と思えるのは北京の収入の平均値(一人当たり1150元の月収。一家二人で働けば二倍になるが、それでも36,000円位か)と比較するからである。北京の高級スーパーがこれだけ繁盛していることからすると、収入の格差が非常に大きいと言わざるを得ない。驚くほどの格差、凄い格差である。私が働いている会社の若い社員でも、平均給与の二倍以上にはすぐになる。

  ある日、会社から帰ってきて食事を作りたくなかったので、外食することにした。しかし中国では、軽食店以外の中国料理に一人分の食事が無くて、とても不便である。本当に困ることである。たまたま近くに一人用の鍋で食べさせる、しゃぶしゃぶ屋があったので、これを食べる。25元(350円)でビールも飲み放題。つづいて高級な床屋に行って20元(280元)。つづいて垢すり付きのサウナが40元(560円)。これもかなりの贅沢をしていることになる。

  サウナの受付のおねーちゃんから、よく来るわねーサウナが好きなの? と言われてしまった。家にはシャワーしかないので行くのである。それも4日置きに行くくらいなのに、覚えられるのは、ここへくることが贅沢な為であるかもしれない。実は私はサウナはあまり好きではない。しかしここには浴槽がある。他の中国人は浴槽に入らないが、私だけは広い浴槽に入り、贅沢な気分になれる。しかしこの浴槽も日が立つにつれて、ヌルヌルしてきた。

  毎日買い物をしているわけではない。普通の日は、バス代が往復で4元、会社で食事が6元、合計10元すなわち一日140円の出費である