東京オリンピック開く

東京オリンピック開会式の日本選手団
東京オリンピックの開会式で、入場行進の最後を行く日本選手団。1964年(昭和39年)10月10日、国立競技場で

 澄み渡った青空、1964年(昭和39年)10月10日、東京・国立競技場は秋の光がスタンドにあふれ、午後2時58分、昭和天皇の特徴ある抑揚のついた開会宣言で第18回オリンピック東京大会が開幕した。

 アジアで初の五輪大会。戦前1940年に行われるはずだった東京大会が戦争で中止されてから24年、晴れの舞台が戻って来た。

 午後2時に始まった入場行進には、先頭のギリシャからしんがりの日本まで94ヵ国、7000人余の選手、役員が参加した。

 アルファベット順に続く各国国旗に従う何百人もの大選手団とたった1人の行進も――。手を振りハンカチや小旗を振り、歓声と拍手のウズ。五輪旗の下の東西ドイツに対し、朝鮮民主主義人民共和国の姿はない。6億の人口を持つ隣の中国も。しかし、マリ、ナイジェリア、タンガニーカ…とローマ大会からの4年間に次々と生まれたアフリカ新興国の大量参加が東京大会を特徴づけた。

 終戦の年に生まれた坂井義則君の聖火台点火に続き、体操の小野喬選手が選手宣誓を行った。

大会では、マラソンのアベベ選手の五輪連覇などが話題となったが、日本中の声援の中、日本人選手も大活躍。体操、柔道、女子バレーボール、重量挙げ、ボクシング、レスリングで、合計16個の金メダルを獲得した。