人類初めて月面に立つ

アポロ11号、月面での活動
アポロ11号の月着陸船「イーグル」で月面に着陸、星条旗の前に立つオルドリン飛行士。アームストロング船長とともに約2時間半、月の石の採取などの作業を行った。1969年(昭和44年)7月20日=AP/WWP

 アームストロング船長とオルドリン飛行士が乗り組んだ月着陸宇宙船アポロ11号は、月面の“静かの海”に着陸した。1969年(昭和44年)7月20日(日本時間21日午前5時17分40秒)。人類の代表が、初めて地球以外の天体を訪れ、足跡をしるした瞬間だった。新しい歴史――「宇宙時代の歴史」が書き始められた。休息ののち、アームストロング船長は20日午後10時56分20秒(日本時間21日午前11時56分20秒)左足から月の大地を踏みしめた。第一声は「この1歩は小さいが、人類にとっては偉大な躍進だ」。18分後オルドリン飛行士も月面におりた。

 これより4日前、アポロ11号はケネディ宇宙センターから打ち上げられ、地球を2周して2時間50分後、月をめざす軌道に入り、38万キロの旅を続けていた。初めて人間が宇宙を飛んだ1961年4月のソ連のガガーリン少佐以来8年余、米国としては21回目の有人ロケット打ち上げだった。

 初期の宇宙開発競争でソ連に立ち遅れた米国は、ケネディ大統領が「1960年代のうちに人を月に送る」と宣言し、技術開発に全力をあげて取り組んだ。米国の威信をかけた月面到着は予告通りに達成できたが、1972年のアポロ17号を最後に、人類は地球周回軌道から出ていない。

 月面到着から30周年の1999年現在、宇宙飛行の主体はスペースシャトルに移ったが、次の大きな飛行は21世紀に入ってからの火星旅行になるとみられる。