古処山(860メートル)
四季折々の魅力持つ柘植原生林の山
古処山への登山は福岡県甘木市の秋月から登るルートが一般的である。
甘木バスセンターから秋月の野鳥まで西鉄バスが運行されている。
夏季には、登山口近くの潭空庵(だんごあん)までバスが入る。
車の場合はキャンプ村入口の駐車場を利用する。
ここから暫くは谷川に沿って舗装された坂を上っていく。
キャンプ村を過ぎると山道になる。
登山道はよく整備されていて、特に危険箇所もない。
指導標もきちんとつけられているので迷うことはない。
沢沿いの道なので夏場の雨の後は涼しさ満点である。
沢蟹を踏まないように注意しながら40分ほど登ると、駐車場に出る。
ここは最近舗装されて車は入り易くなった。
ここから古処山に登ると随分楽である。
これから傾斜が急になる。うっそうとした林の中を登る山だったが、平成3年の台風で倒木が相次ぎ、見晴らしがよくなった。
やがて水舟に出る。
ここの水で喉の渇きを潤して一息つこう。
古処山頂までは後もう少し。
お地蔵さんに手を合わせて進み、最後は岩をよじ登ると山頂に着く。
ここから江川ダムを見下ろし、天気の良い日は九重山も眺められる。
山頂付近には柘植の原生林があり、国の天然記念物になっている。
往路をそのまま引き返してもよいし、馬見山から小石原に向かう縦走もいいが、ここでは八丁越方面に降りる周遊コースを紹介する。
古処山から西の尾根をたどる。
山城跡の広場を過ぎ、嘉穂町からのルートを右に見て、展望のよい稜線を行く。
傾斜が緩やかで歩き易い。
林道に出て指導標に従って進むと車道に出る。
車道をしばらく歩き、指導標に従って再び山道に入る。
八丁苑キャンプ場を通って、再び車道を横切って降りていくと、だんご庵に出て山旅もフィナーレになる。
ここの夏の涼しさは格別だ。店もあるので休んでいこう。
夏の雨上がりの古処山はお勧めだが、冬も素晴らしい。頂上近くでは、雪が30センチ近くも積もっていることもある。
古処山は四季を通して味わえるいい山だ。
下山後は、秋月の散策をお勧めする。
【所要時間】
▼登山口→40分→中腹駐車場→40分→水舟→15分→古処山→45分→八丁苑キャンプ場→40分→登山口。
▼秋月は筑前の小京都と云われ、半日観光には最適。
秋月城跡、秋月郷土館、黒門茶屋、秋月焼きなどがある。
▼車の場合は、大分自動車道の甘木インターから登山口まで、約20分。