ハンガリー 〜 チェコ




チェコは以前から行きたいな…と思いつつも
都市によって多少の変化はあっても、似たような中世の街の散策が主というのは単純で飽きてしまうかも…
と勝手に決めつけ、先延ばしにしていた国でした


夏が終わる頃 、空気の澄んだ秋だと素敵な景色に出会えるかも知れない…と思い始め
この時に頭に浮かんだのが“ドナウとモルダウ”
対岸の旧王宮を眺め、そしてゆっくり橋を渡る・・・

何となく“ハンガリーとチェコ”を巡る旅をチェックし始めたのでした



10月半ば出発の旅行
出発1ヶ月前になってようやく“催行”の表示が…

「空気が澄んだ秋は快晴の日も多い」
信じて疑わず、急遽申し込んだ旅行でした
成田空港

いよいよ出発です♪





フライト時間12時間余
乗り継ぎの地、スイス・チューリッヒに到着
チューリッヒから約1時間半
いよいよ最初の観光地、ハンガリーの首都ブダペストに到着です









ハンガリー


ブダペストでは2連泊
ドナウビューの五つ星ホテル確約…の条件を見て申し込んだ旅行でした

出発1週間前に届いた資料を見ると“ヒルトン・ブダペスト”
場所は王宮の丘、“マーチャーシュー教会と漁夫の砦”と隣り合わせという最高の立地です
ワクワクしながら待った出発でした





ドナウ河岸とブダの王宮地区・周辺の歴史地区一体がユネスコの世界遺産に登録され、“ドナウの真珠” と称えられるブダペスト
ライトアップされたくさり橋の美しい光景はあまりにも有名、さてホテルの窓に広がる風景は…





そのくさり橋を渡り王宮の丘へ
ホテルに到着したのは夜の9時と遅く、しかも小雨…
窓からの景色を楽しみました


ドナウ川の対岸
窓の正面に見えたのが国会議事堂
窓に近寄り右側を見ると…
ホテルの庭(?)続きに建つ “漁夫の砦”

部屋のドアを開けたと同時に目の前にライトアップされた国会議事堂が…
荷解きも忘れしばし見入ってしまいました

残念だったのは窓の扉が開かないこと
カメラを構えると液晶画面に写るのは部屋&自分の姿

照明を消して真っ暗な中で撮影、大変でした!!




ヒルトンホテル



4階の一番端が私の部屋、記念に!

元ドミニコ会の修道院があった場所とか
左の石壁が名残り…




朝7時

夜明けはまだまだ…


王宮のあるブダ地区での宿泊だったので、朝夕時間があるとチョッと散歩に…(*^_^*)
というわけで写真は撮った順ではなくて場所ごとにまとめてみました








漁夫の砦

ここはドナウ川と対岸に広がるペスト地区を一望できる絶好のビューポイント
美しい眺望を楽しむ観光客で賑わう場所である




ドナウ川の対岸正面は国会議事堂


ネオロマネスク様式で建造された尖塔と回廊
白い石灰岩でできた建物は美しい


砦といっても戦いに使われたものではなく、街の美化計画の一環として建造したものだとか、納得です!






建国王・聖イシュトバーンの騎馬像         

7人の部族長を表す大小7つの塔…
マジャール族が暮らしたパオを表すそうです


小雨の中チョッと散歩、目の前だからできる事ですが…
昼間と違って人気のない砦は幻想的です

私のためにライトアップ?
得した気分でした



教会の右隣の1/4円の部分が宿泊したホテルの場所
庭というのがお分かりでしょうか
広場も9時を過ぎると大勢の観光客でごった返す

ヒルトンさまさま?





マーチャーシュ教会

ロマネスク様式の教会が建てられたのは13世紀半ば
その後の幾多の増改築によりゴシック・バロック様式が取り入れられたといいます


ゴシック様式の厳かな教会にジョルナイ製の屋根が華やかさを添える
歴代王の結婚式や戴冠式が行われたそうです








厳かな中にステンドグラスの華やかさが引き立つ内部



やはり思うのはひとつ、 “青空なら…”


教会前の三位一体広場



中央には三位一体の像
ペストの終焉を記念して建てられた



王宮方面へ…

高い塔がマーチャーシュ教会
左隣がヒルトンホテルです
旧市庁舎 開いていればコーヒー飲みたかった♪



王宮劇場

“1800年にここでベートーベンが演奏”
入り口にある記念プレート
旧シャンドール宮殿

現在は大統領官邸、二人の衛兵が守る
旧王宮

現在は国立美術&博物館


13世紀半ばの築城から幾多の増改築・壊滅を繰り返し、今の姿は1950年代に完成したものだそうです

建物左のかわいいアーチがコルヴィヌス門
ここから入場し、階段を下りて…
トゥルルの鷲像 オイゲン公の騎馬像
丸いドームがある中央の建物は国立美術館 狩をするマーチャーシュ王の泉 博物館



英雄広場


ハンガリー建国1000年を記念して1896年に造られたブダペスト最大の広場
記念碑の先には大天使ガブリエル
台座には民族の祖先にあたる7人の部族長の騎馬像が

塔の高さは35m マジャール族首長のアールパードを真ん中に
計7人の部族長の騎馬像が並ぶ
左右半円状に柱廊が広がり
歴代王や将軍・芸術家などの14人の英雄像が並ぶ




対岸の丘の上から見下ろしていた議事堂、フリータイムを利用してドナウの反対側へ…
全長268m・幅118mの国会議事堂は、バロックとネオゴシック様式が入り混じった壮麗な建物である

国会議事堂
正面入り口側


左側に布が見えるが建物中ほどは工事中
全体写真は諦めました

この国会議事堂の内部はガイドツアーでのみ見学可能、今回のツアーは見学はなし
インターネットで申し込みが出来、最終が2時

フリータイムの開始時間が微妙だったので諦めたが、入場口前を通るとちょうど見学待ちの人の列
「間に合ったんだ!」
ちょっぴり悔しい出来事でした

中央のドームは高さは96mあるそうです
王宮の近くで…
お昼過ぎだと言うのに霧が深くて霞んでいる

こちらはホテルの部屋から…

ペン画の先輩にこの議事堂の写真を頼まれた…
ところがブダペストではとうとう太陽は一度も顔を出してはくれず、その上予想もしなかった霧のオマケつき?
絵に出来そうな写真はゼロという悲しい結末に終わったのでした






聖イシュトバーン大聖堂


国会議事堂から左前方へ適当に歩いていたら、人の流れがあり大きな青いドームが…

ブダの丘から何度も目にした青銅の塔を持つ威厳ある聖堂
イシュトバーンというのはハンガリーにキリスト教をもたらした建国王

ひとりだと詳しい説明が聞けないので??でもあるが、じっくり時間をかけて好きなように回れるのが嬉しい

ドームの直径は22mで高さ96m
収容人数は8500人にも及ぶそうです
主祭壇の中央にはイシュトバーンが輝いている 美しい色大理石の床


ブダペスト随一の繁華街・ヴァーツィ通り
土産物を並べる店も多く、観光客で賑わう

私も「何か良いものないかな…」
くさり橋に行こうと川沿いの道を歩いていると少年が…
皆が写真を撮っていたので私も写したけど…

王宮を背にして座っているこの少年の正体は??



くさり橋

1849年完成
橋の両側には4頭のライオンが威厳を持って佇む
夜になるとこの380mのケーブル線に連なる電灯がドナウを照らす


ブダ側の橋のたもとにあるクラーク・アーダーム広場からはケーブルカーに乗って王宮の丘へ



世界遺産のプレート発見!
くさり橋の向こう
丸い塔は聖イシュトバーン大聖堂



ブダペスト最後の夜はドナウのディナークルーズ

マルギット島近くの乗り場から、くさり橋をはじめ6つの橋をくぐる往復1時間半のコース
景色が最大のご馳走でした♪

くさり橋
自由橋


滞在した丸2日間一度も青空を見ることなく過ぎました
霧が深くて霞んでいるかどんよりした曇り空、何度 “青空だったらな〜” と思ったことでしょう 
全ての写真が薄暗くて魅力半減、写真整理が苦になる初めての経験でした













ハンガリー東部にはプスタと呼ばれる大平原が広がる
ハンガリー人の祖先と言われる騎馬遊牧民族が足を踏み入れた地である


ブガツ・プスタ



農民博物館とマジャール人による馬術ショーを観光

広い平原の移動は馬車に乗って… 女性も青の伝統衣装で… 鞭打ち
おすわり 馬上で鞭を回して挨拶 横になってオネンネ…
5頭立ち乗り
10月半ばを過ぎると既にオフシーズン?
想像より規模が小さかったような…

この日の観客は私達グループだけ
仕方ないかも…






カロチャ



ハンガリーみやげとして袋詰めのパプリカと刺繍で有名
実際にはここよりもブダペストの方がより品物は揃っているとの話でした

18世紀頃の典型的な民家を再現した“民芸の家”
伝統的なカロチャの暮らしを見ることが出来る

ぶら下がっているのが赤のパプリカ

壁にはカロチャ刺繍のデザイン・花模様が描かれている



売店には刺繍の小物製品が並ぶ





バラトン湖畔

海のないハンガリーで “ハンガリーの海”と呼ばれるリゾート地
大きさは琵琶湖よりやや小さいが中欧一
共産時代には湖水浴を楽しむ近隣国からの観光客や地元の人々で溢れたそうです

ホテルに向かう途中立ち寄った湖畔
10月半ばでは店は閉じられ人影もなく…



釣りを楽しむ人がいたくらい
わざわざ降りなくてもいいのに…







ヘレンド


ハンガリーを代表する磁器ブランド “ヘレンド” の本社は小さな村の一画にある
ミニ工場と磁器の博物館には世界中から観光客が訪れる

左: レストランと工房ツアー入り口     


          博物館入り口 :右
ヘレンド模様(?)のライオンがお迎え♪




作業工程

動物置物 かご型 透かし彫り バラ 絵付け



上の3作品は花をたくさんの載せたもの
真似て作りたくなりました♪



売店にある器はどれも高価なものばかり
目の保養だけに終わりました










パンノンハルマ修道院

世界遺産のプレート

ハンガリーのキリスト教信仰の出発点であり、ハンガリー唯一のベレディクト派の修道院
現存する最古のキリスト教会だそうです



ハンガリーでも有数の進学校であるギムナジウム(大学進学準備校)が併設されている



入り口扉上
ガラスで作られた孔雀
 内部から見た孔雀





華麗な門
回廊から聖堂へ入る入りロマネスク様式の入り口




千年の間に何度か大規模な改築が行われてきた修道院

近年の改装工事の際
回廊の壁の中から中世のフレスコ画の壁が見つかった…

そのまま展示(?)されています



付属の図書館



ビッシリ並ぶ蔵書は40万冊とか
ラテン語の文献が多いそうです







スロヴァキア





スロヴァキア共和国の首都であり最大の街・ブラチスラヴァ
今回の旅行ではハンガリーからチェコへの移動途中にチョッと…
途中下車のような形でお城と旧市街地をざっと散策です



ブラチスラヴァ城

四角い建物の四隅それぞれ塔があり、その外観から “ひっくり返したテーブル” の別名がある

見る角度によって「なるほど…」 

マリア・テレジアの居城でもあったというが
1811年に起きた大火災の後は荒廃

第2次世界大戦後に復旧されたそうです
ドナウ川のほとり、小高い丘の上にある
城内は博物館として使用されているそうですが現在は改修工事中
外から眺めただけでサヨナラです








旧市街地へ

国会議事堂 0Kmポイント

世界の地名と
この地からの距離が記されている



旧市街の入り口・ミハエル門

旧市街を取り巻く城壁に設けられていた門の内、現存する唯一の門
正面上部に見えるのはブラチスラヴァ城
中央がフランス大使館
前のベンチの人影は…
ナポレオンがいた!! こちらはマンホールから覗く怪しげな男?
こうしたユニークな像が街のあちこちに…


モーツアルトやリストの名前

その昔、彼らが演奏した場所だそうです





旧市街の中心・フラヴネー広場

各国大使館が並びます
旧市庁舎 日本大使館は左側の建物

1階は店舗、思わず「えっ、ここが?」


スロヴァキア国立劇場 聖マルティン大聖堂

塔の高さは85m
ハンガリー王の戴冠式を行っていた場所




二ヶ国通過して4日が過ぎたというのに、青空が見えたのはほんの2時間程度
朝の明けるのも8時と遅く、その後は霧で視界はきかず…
中世の素敵な街並みも、どんよりとした空の下では精彩に欠け魅力は半減です

10月は空気が澄んでいる…の予想は全くの外れ
この先訪れるチェコは緯度が高くなるのでより一層…??

期待できないお天気、始まったばかりだというのに気持ちが凹みます