クロアチア








スプリット





アドリア海沿岸最大の港町スプリット

ディオクレティアヌスが帝位に付き活躍したのは3世紀末から4世紀初めの事
スプリットの宮殿に住むようになったのは自らの意思で引退する直前で、晩年の10年余りをこの宮殿で過ごしたらしい

数百年の後、すっかり廃墟と化した宮殿内に人々が住み着くようになった…
ローマ皇帝ディオクレティアヌスの宮殿がそのまま旧市街になるという特殊な成り立ち
と街並みにより世界遺産に登録されている

先ずは昔の宮殿図を前にガイドから説明を受ける
当時は城壁の南側は海であった
右が城壁
外側は埋め立てられ、おしゃれな遊歩道となっている


城壁の外側



オープンカフェが並ぶ海岸沿いのプロムナード

観光客のくつろぐ姿が見られる
よく見ると城壁の内外にへばり付くような形で建物が増築されている
ずらっと続くカフェや店舗も前に立って上を見上げると、穴のあいた遺跡の壁とつながっている
これが遺跡に民家が混然一体となって出来上がった街、スプリットの特色であろう



ディオクレティアヌス宮殿内へ・・・


旧市街である宮殿は南北が215m・東西が180mという小さなもの
厚さ2m・高さ約20mという堅固な壁に囲まれていて、東西南北に4つの門がある

北門(金の門) 銅の門と呼ばれる南門
当時は帆船が 直接横付け出来た
東門(銀の門)



南門から入場、階段を下り宮殿の地下へ

地下ホールは太い壁と柱で仕切られた空間が広がる

昔は調理場や食料倉庫として使われていた場所で、もともとは宮殿の一階であったとか
それが地盤の沈下により地下室になったとの説明がありました



宮殿上部を支える列柱


ディオクレティアヌスの胸像

ユピテル神殿の入り口

洗礼者ヨハネ像
手前は十字の形をした洗礼盤





洗礼盤はまるでバスタブのように深い

ここにも硬貨が投げ込まれていました



かつての宮殿の中庭


私が立っている後方が皇帝の住居部分
列柱が立ち並ぶ中庭の前方が兵舎と使用人の住まいであった
現在ある正面の新しい建物は銀行
左後方は東門 一緒に写真を撮るとHow much?
横から記念に失礼しました♪





宮殿部分に入ると広々とした円形の広間がある
この控えの間から謁見の間・住居へと続く



足を踏み入れたと同時に聴こえてきた男声の歌
ダルマチア地方で人気のクラパでした

吹き抜けの宮殿での歌声が心地よく響きます
しばし音楽鑑賞
そして旅行記念にCDを買ってきました♪
北門の方でで歌っていたクラパ
こちらは楽器を弾きつつ…♪






八角形の大聖堂と鐘楼



右が大聖堂入り口








フリータイムには、かねてから予定していた鐘楼の展望台へ
鐘楼の高さは60m、173段を一気に駆け上がります


オレンジ色の街並み・停泊中の客船や島が浮かぶアドリア海、そして背後に迫るディナル・アルプスの山々
素晴らしいパノラマが目の前に広がります♪





“クロアチアには猫が多い…”
以前クロアチア好きな方のブログで目にし覚えていた

下を向いたら猫…ではありませんが
行った先々でホントによく見かけました





城壁の外、東側

こちらはレストランやカフェではなく
お土産品を売るお店がズラリ…

同じ城壁外といってもまったく違った雰囲気でした


北門を出ると目の前に飛び込んでくるグルグール・ニンスキ像

左足の親指に触ると幸運が訪れるとか…
ピカピカ光ってました♪
宮殿を西へ出るとレプブリカ広場
赤く塗られたルネッサンス風の回廊が美しい







ドブロヴニク




中世の時代よりヴェネチアと並ぶ海洋都市国家として地中海交易に名を連ねたドブロヴニク
ヴェネチアとオスマントルコという強国に囲まれながらもこの街は長い間独立を保ち続け、
“アドリア海の真珠”と讃えられてきた

オレンジ色で統一された屋根が並ぶ旧市街は何処から見ても絵のように美しい


幾度もの大きな被害を受けながらも栄えたきたこの街も、17世紀の大地震ではスポンザ宮殿以外の建物はすべて瓦礫と化したとか
そして1991年のユーゴ軍による攻撃もまた悲劇的な出来事であった

その後の精力的な修復によって現在のドブロヴニクが甦ったわけである

2連泊したホテル“エクセル・シオール”


5つ星だけあって部屋も清潔で広い

でも何よりも嬉しかったのはロケーション
朝夕の眺望だけでなく
旧市街まで徒歩で数分という立地でした
部屋に入り風を入れようと窓を開けたら…
ベランダではなく広いポーチ
ここから世界遺産の旧市街が見えました
日が落ちて…



深夜0時過ぎ、寝ようと思っていたらパンパン…と大きな音
“まさか、花火?”

ドアを開けて覗いてみたらやはり花火
慌ててカメラを持ち出して…

部屋から半身出して撮ったのでした♪

部屋から写真を撮っていてトルコのイスタンブールを思い出しました
部屋に入ると窓の正面にブルーモスクが見え、窓際に近寄るとアヤソフィアまでも…
あの時は3連泊、朝な夕なに変化するモスクを何枚も撮り続けたものでした
今回も??


イスタンブールよりは距離があるので枚数はそれほどには…(*^_^*)



翌日起床時はまだ曇り



少々ズームイン!



ツアー観光は9時からと遅いので、朝食を早めに済ませて一足先に旧市街へ出かけてみた
先ずは早朝の散策でカメラに収めた写真を!!


北東にあるプロチェ門はホテルから数分
朝の散策はここから…
城壁の下は旧港

中世の時代には各国の商戦が出入りしていた
スポンザ宮殿
税関や商品の検査所があった

大地震でも被害を受けなかった数少ない建物
現在は焼失を免れた古文書を保管する古文書館





聖ヴラホ教会


青空市場
300m余りのメインストリート・プラツァ通り
殺風景なこの通りも
両脇のショップが開店する頃には観光客でいっぱいになる
私もこの一日で数え切れないくらい通りました

街の守護聖人・聖ヴラホを祀っている
元はゴシック教会だったが
地震後に今のバロック様式で築かれた

さすがにこの時間でも市場だけは人がいた
日中はきっと買い物客で溢れていることでしょう


正面がスポンザ宮殿
オノフリオの噴水

川がないこの街では水の確保が深刻な問題であり
スルジ山の水源から街まで送る上水道を建設、1438年にこの泉が完成した
これを造ったのがナポリの建築士・オノフリオだそうです
ピレ門(旧市街の西)


ツアー観光は駐車場設備のあるこちらから




すれ違うのは清掃の人と飲料の配達の人ぐらい
昼間は賑わうオープンカフェも、パラソルが閉じられ何とも寂しい…

早く太陽が顔を出してくれればと念じつつ、時間の許す限りの散策を楽しんだのでした




プラツァ通りと交差する路地
何もないように見える路地も、店が開くとがらりとようすが変わる
レストランの前にはテーブル・椅子が置かれ、人々の談笑する姿
そしてお土産を求める観光客が行き交う…





以前テレビの紀行番組で旧港を歩くのを見た私
同じ場所を歩いてみようと意気込んで出て来たのだけれどわからず…

まだまだ時間はあったのだけど街も一回りしたのでホテルに帰ろうと、プロチェ門に近いアーチの所まで戻って…
往路はレストランの名前が見えたのでてっきりレストランの入り口だと思い込んで通過、ところが帰る時になって気になってくぐってみた

これがピンポーン♪




ここが旧港への入り口
覗けばすぐにわかったのに
アーチの上に描かれた文字に惑わされたのでした
左のアーチを入ったところ
なるほど両脇がレストランでした
右側にある建物に沿って歩を進めます



旧港を抜けて砦側に進むと突堤が…

ここでベンチに座ってしばし休憩
そして行き止まりとなる先端へと向かいます
左はイヴァン要塞


城壁に沿って4~50mも歩いたでしょうか
この先は海と絶壁…という所に到着



“テレビで見たのと同じコースを歩いた”

ひとり感慨に耽ったのでした♪


平らな場所を探してカメラを設置
セルフタイマーを使って記念の写真を残しました♪




一番右端から左端の絶壁ひとつ手前まで
ちょうど私が歩いた場所の写真、ホテルへの帰り際に撮っていました

こちらは翌朝の写真、お天気が良いとこう写ります♪






8時半頃でしょうか
帰る頃になると青空が見え始めました
ここにも2匹のニャンコちゃんがいます




いよいよ旧市街の観光



今度は西のピレ門までバスで…


朝出かけた東門へは徒歩で数分
ところがバスに乗ると街の反対側に向かって走り、山を超え…
かなり遠くてびっくりした!




聖ヴラホ教会 青空市場




オノフリオの噴水
朝は出ていなかったのに蛇口から水が出てた!




旧総督邸左の建物・文化歴史博物館)


中庭の階段で見つけた面白い手すり
総督は終身制ではなく任期はわずか1ヶ月で無給
連続再選も禁止され、公務以外は公邸からの外出も許されなかったとか
元首ではあるものの象徴的意味合いが強い役職であったようです

15世紀の建築当時はゴシック様式であったのが、その後の爆発事故や大地震後にルネッサンス様式・バロック様式の修復の手が入り
ダルマチア地方で最も魅力溢れる建物と評されているそうです






スポンザ宮殿と時計塔 オノフリオの小噴水 大聖堂 ピレ門付近で 路地のカフェ
同じ場所でもこうも雰囲気が違うものか、一度見た場所も青空の下では何もかもが違って見え心も弾む♪





朝は入れなかった修道院へ入場
フランシスコ会修道院

ロマネスク様式の回廊が素晴らしい

回廊に面した薬局




1391年創業
クロアチア最古の薬局で今も現役

ヨーロッパでも3番目に古いそうです





  ドミニコ会修道院







旧港はドブロヴニクでも最も古い歴史を誇る場所で、かつては世界各地を結ぶ交易船がひしめきあい繁栄を支えていたという
今は近くの島々へ向かう観光船の発着場となっている


旧市街の沖合い700mに浮かぶロクルム島を一周するミニクルーズへ…


旧港を出航   後ろは朝歩いたイヴァン要塞   
  ロクルム島   
 







カメラにあった“油絵風”のモードで試し撮り!

けっこうそれ風に写っている…♪
2連泊したホテル

わかりやすい自室を記念に♪



城壁巡りへ…

全長1940m、高さは最高25mに達する
大地震の際も城壁だけはほとんど被害もなかったという堅牢なものである

プロチェ門の入り口から遊歩道へ… 中央左はロクルム島

城壁に設けられた遊歩道を歩くと旧市街の周囲をグルッと回ることが出来る
アドリア海の青と屋根瓦のオレンジ色がとても美しい



ミンチェタ要塞まではけっこうきつい上り坂



ミンチェタ要塞から





後方が旧市街を一望できるスルジ山



何気なく見る同じように映る屋根も、よく見ると多くの鮮やかなオレンジの中に黒ずんでいる屋根があるのに気付く
色あせた方が1991年のユーゴスラビア連邦軍の砲撃から免れたもの、新しい瓦は破壊された後に修復されたもの
大多数の屋根が新しいものであるのに愕然とさせられる

1991年12月6日、周囲が2km弱というこの旧市街に砲弾2000発が突然浴びせられたとか…
目の前に広がるこの美しい風景からはとても想像出来ない…




ピレ門 ピレ門上から見たプラツァ通り
正面は時計塔、その先が旧港
中央がオノフリオの噴水



ボカール要塞



ボカール要塞を過ぎると城壁は海岸線をたどる事になる



右の要塞は城壁の外
旧市街西側に建つロヴリイェナツ要塞







城壁から覗き込んで何気なく撮っていた写真




よ~く見ると朝出かけ、記念写真を撮った場所
ここは朝見上げた行き止まりの絶壁の上というわけです

手前の平らな場所に立ってあそこにカメラを置いて…
懐かしい記念の場所です♪♪


中程の丸い岩付近に6人写っています
私と同じ道を歩いて来た人がいた!


既に何度か歩いた旧港も、上から眺めると又雰囲気が変わるものです


これで城壁一周、この後はお茶を飲んだりお店を覗いたり…
夕食までの時間をのんびりと過ごしたのでした♪










ホテルにて…

室内からの眺め… 部屋の真正面に見えたロクルム島
現在は無人島だが3つのビーチを持つリゾートアイランド
宿泊2日目は朝から快晴
旧市街もはっきり見えました




早朝何気なくズームで写していた隣のホテル
あとで見直して気付いた…
浜辺の屋根付きのロッジでこの日ランチを食べたのでした
午後のランチタイムに撮った写真
この日は気温30度、気持ち良さそうでした♪





写したのは出発前だから8時半頃でしょうか

お天気が良いと海の色も鮮やか
素敵な贈り物をもらったような気持ちになりました♪



偶然・・・

スプリットのところで猫のお話を書きましたが、帰国後の写真の整理やらこのH・Pの更新作業を始めた際に偶然ブログを目に…
最近行ったという見覚えあるスプリットの写真に続いて見かけたのがこの写真

実は城壁巡りの途中で解散・フリータイムとなり、私はかねてよりの計画通りそのまま城壁に残り一周してその後は再び市街地の散策…としました
が、ほとんどのお仲間は添乗員考案・引率による城壁を途中で下りてスルジ山へ…というコースへ


という事でスルジ山には行かずに終わった私はこの写真を見て、“他の方達はこういう風景を見て来たのね…”
一度はさっと見て他に目を移し、もう一度写真を覗き込んだ私の目は点に!!
スルジ山から見た旧市街 (写真を拝借しました)

顔が写っているわけじゃないけど中の一人がすぐ目に付き、よ~く見てみるとナント5人とも同じツアーのお仲間ではありませんか
私が写っていたわけじゃないけど、ホントに驚きました!

ロープウェイは30分毎だとか、もしかしたら・いえきっと同じ便だったのでしょう
私が乗っていたら、ブログの主がどの方だったか思い出せたかも…なんて♪♪