フィレンツェ (Ⅱ)







ドゥオーモ広場




この付近はフィレンツェの代表的な建築物が集まっています

“花の大聖堂”としてあまりにも有名なドゥオーモの向い、聖堂参事会館の入口をはさんで建つふたつの像が目に留まりました





アルノルフォ・ディ・カンピオ像

大聖堂と政庁舎という2大建築を手がけた
フィレンツェ史上最も重要な建築家
フィリッポ・ブルネッレスキ

大聖堂のクーポラを設計
自分の設計したクーポラを見上げています
 






サン・ジョバンニ洗礼堂の斜め前、アヴェ・マリアのきれいなタベルナ・コロを発見
この写真を撮った前日にも何枚か写したのですが、ガラスに反射して映るのは建物ばかり…

通りかかったこの日、もしかしたら…と振り返るとマリアの絵が見えた!
執念で(?)カメラに収めたのでした♪







サン・ジョバンニ洗礼堂



洗礼者ヨハネに捧げるために11世紀に建てられたもの
白大理石を緑の大理石で縁どった八角錐の屋根を持つ高さ40mのロマネスク様式の建物で、ドゥオーモの西、真正面に建っています
到着早々の写真、残念ながら曇りでした

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3日目でようやく晴れ、建物も映えます


ドゥオーモ付近は何処へ行くにも通ります



毎日表情が変わるのでついパチリ!
デジカメだから出切る事、何枚写したでしょう

でもやはり晴れの日の写真が一番です♪


洗礼堂には扉が4つあるが、そのひとつ第二の北扉の製作者を決めるコンクールが1401年に行われた
その結果ギベルティが制作する事となったと言います

ギベルティ作の北扉

   



この北扉の評判はとてもよく、三番目となる東扉はコンクールなしで最初からギベルティに依頼された


  
東門

10枚のパネルで構成されている




旧約聖書をモチーフにした東門

ミケランジェロが美しさに感動して“天国の門”と称えた




右側上から4番目のパネル左上
作者ギベルティ自身だそうです


この天国の門も扉上の3体の像も実はレプリカ、本物は大聖堂附属の博物館に移されています

  



中には聖ジョバンニの生涯と “最後の審判” を描いた、ビザンチン風のモザイクで覆われているクーポラがある

まさにキンピカ
クーポラが光り輝いています







ジョットの鐘楼




着工当初に建築担当したジョットの名が付いているが、彼は第1層を完成させただけで着工後僅か3年で他界
その後二人が代わって引き継ぎ、20余年かかってようやく完成させたもの

3色の大理石による装飾で覆われた美しい建物です
高さ85m







    
                                        眼下に広がる街並みを楽しみに、展望台までの414段の階段を登ります
狭い階段、ひたすら上を目指して…

右側はドゥオーモ

                         すぐ隣のドゥオーモが角度を変えて目に入ります

人が豆粒ほどに… あとひと息…
鐘置き場(?)で最後の休憩!


フィレンツェの街が360度楽しめます♪

展望台は私たちだけ
果てしなく続くこのすばらしい景色を独り占めです(二人占め?)
これが青空だったらな
曇り空がチョッピリ残念でしたが…



特徴のある建物が多くて、“あの建物は○○○”
名前がわかるのが嬉しい♪






ドゥオーモの頂塔も見晴台

きっと私達を見ているでしょう♪




2箇所の階段の連続昇降はきついと判断
すぐ隣にあるのですがドゥオーモへは翌日登りました







翌日一番にドゥオーモへ上ったのが右写真

展望台には私達を入れて5人だけ
上の写真、多くの人がいる位置に立ってます♪





斜め前に建っている洗礼堂




上からだとこじんまりとカメラに納まりました




洗礼堂向いのレストランでランチ


寒くないように囲いをした冬バージョンのテラス席
ちゃんとストーブも焚かれ暖かい


右前はドゥオーモというベストポジション
何よりのご馳走です♪














ドゥオーモ






“花の大聖堂” と呼ばれるこの教会の正式名称は
“サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂”

トスカーナ地方の三色の大理石を使用した
ゴシック様式の美しい聖堂である





建物の奥行きは153mでドームの高さは107m
設計は公募で選ばれたブルネッレスキ

屋根を二重構造にする事を提案し
レンガの重みに耐えられるドーム屋根を造ったのです

着工したのは1296年の事、人間の力ってすごい!!





1436年に献堂式が行われたがファサード部分は未完成

ネオゴシック様式のファサードの完成は
なんと着工以来600年近く後の事だそうです



ところが完成したとはいえ
右隣のジョットの鐘楼に合わせたようなファサードは
現在もいたって評判が悪いと…



細か過ぎるともいえる装飾は美しいといえば美しい
反対にごちゃごちゃしていてくどいとも言える??


でも深く考えないで見ればやはりきれいです♪








クーポラと博物館はこちら側から入ります

クーポラの展望台まで463段


疲れない内にとこの日朝一で!
人がいないからマイペースで登れたけれど、混みあってる時は壁に張り付いて“お先にどうぞ”かしら…?
狭い狭い階段、フーフー言いながらそんな事を考えていました♪


クーポラの内側歩廊から見た祭壇


6世紀にヴァザーリとその弟子達が描いたクーポラ内壁のフレスコ画 “最後の審判


色使いが素晴らしかった♪





展望台へ…

狭い階段にはびっしり書き込まれた落書きが…

何年か前に報道された、この大聖堂の落書き事件を思い出しました


実際にこの落書きを見たら
“軽い気持ちで書いたのだろうな”…が実感

しかしながら漢字は目立つ…
この時も探したわけでもないのに
二人の漢字の女性名が目に飛び込んできました







360度見渡せる街の風景は前日と同じで曇り


前日と違うのは目の前にジョットの鐘楼がみえる


当時は “お天気がイマイチで残念” くらいの感想でした
あとになって考えてみたら、フリーなんだから日を変えて青空の日に上れば良かったのに…?
滞在中は毎日通過した場所なのに何故?
あくまで予定通りの行動をとった私たち、どうして考え付かなかったのか不思議…(>_<)









ドゥオーモ博物館


展望台から降りてくると丁度博物館の開館時間でした♪

シンボルマーク♪ 美大の学生?
何室かで、説明を受けながらスケッチする若者達を見かけました




展示室にあった木の模型




3つの建物、こういう位置で建っています










ミケランジェロ   “未完のピエタ”






約半世紀ぶりに挑んだ2作目のピエタ像

自分の墓所に飾るために制作を始めたが
途中で自分の手で壊して制作を放棄したらしい







サン・ジョバンニ洗礼堂・・天国の門のレリーフと門上部に飾られている3体の彫像のオリジナル

かつては洗礼堂を飾っていたはずですが、今は傷まないように博物館内で保管されています






ある日の夕方のドゥオーモ



前日撮った写真は曇り空
この時は赤い大理石が映えてとてもきれい…

嬉しくてカメラを構えたのだけれどあいにくの西日
洗礼堂の影で下半分は真っ黒だったのでした




こちらがドゥオーモの中


教会内はとても広いのですが柱・天井・壁面はいたってシンプル
外側に見る華麗過ぎるほどの装飾が信じられないくらい…

唯一華やか…と言えるかも知れないのがこのクーポラ
ヴァザーリのフレスコ画の美しい色合いが目を引きます



そしてもうひとつ、大理石をふんだんに使った床
だだっ広いだけに床の美しさがよけいに目立つのかも知れません