毎日

毎日、という日がある
そのうちの或る日、という日が来て
持続的な疲れと、軽い頭痛

少し曇って、やや高めの湿度
散歩にはちょうど良い大気

家々は午睡し、無防備で
ヴェールを被って息を殺している

欲望、というものではない
定期的な発散が健康の秘訣

何かと衝突する煩わしさと
何も起きない苛立たしさの隙間の居心地

黙しておればよい、と微笑すれば
抵抗する力は消えてしまう

未来や過去というものなどに興味はない
今、この日、この時

さようなら、また、と
誰に告げているのか、分からぬまま

無意識の妥協と、嫌悪
磨り減ってゆく時間を抱えている人々
嘲笑というより、憐れ

毎日、という日は
確かに存在する

       (2017.6.6)



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