スターバトマーテル

その指先に祈りはない
苦笑を買う挫折が歩いている

じりじりと都市を焼く太陽
消えてゆく世界の中に孤立する

ひたすら、ただ、掘り続ける
無目的に

どす紅く、唇のような花弁
その中に埋もれてしまいたい

遠ざかる空間の果て
間延びしてゆく時間

ああ、私を冷やしたまえ
ああ、私を点にしたまえ
私は多くを語りすぎていた

     (2015.8.5)



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