2001年7月1日
白鳥の湖の本番。

朝、会場に来たら王子とオデット姫から連名で手紙が届いた。
そこには、踊りと音楽が一体となることを切望することが綴られていた。

そうだ、踊るように音楽を奏でよう。

私のソロについては、元プロのKさんから「もっと自由に」ということを
何度も言われていた。「自由に」と言っても、テンポを揺らしたところで
酔っぱらったように聞こえてしまってはくやしい。「自由に」というのにも
何か基準が必要だと感じていた。

アンサンブルなら低弦の動きを中心として他のパートの動きが基準になる。
また、起承転結があるような音楽ならばその流れの上で計画が立つ。
しかし、今回は独立した曲の中で突然ソロが出てくる。

答えの一つは踊りにあった。
テンポの設定、揺らし方は踊りの手足が伸びる感じ、
ジャンプやリフティングの感じを参考にした。

その他の答えは、会場の特殊な状況にあった。
団員がお互いに聞こえないだけでなく、暗くて見えない状況だった。
こんな時には興奮にまかせてテンポを速めたりすると大破綻に至ってしまう。
大沢先生も手綱を絞った指揮だった。一部、暴走した人もいたみたいだけど...


それにしても大沢先生、今回も暗譜でやってしまいましたね。
曲順が前後したりカットがあったりするのに、2枚ほどのメモだけでちゃんとやった。
私も自分のソロぐらいは暗譜していたのだが、楽譜が目の前にないと不安だったなあ。


ま、いろいろありましたが、30回記念らしい印象に残る演奏会になってよかったよかった。