ケニヤの事、知ってる?(その5)
(アフリカ版藪の中:ジョイ・アダムソン死亡の闇)
 皆さんは、アフリカを舞台にした小説というと
「野生のエルザ」を思い浮かべるかも知れま
せん。
自然保護者として有名なジョイ・アダムソンが
保護したメスの子ライオンをエルザと名付けて
育て、自然に帰した後に、エルザが子供を
連れて帰ってくるという心温まる物語です。
 ジョイ・アダムソンは,「野生のエルザ
(原題Born Free),に加えForever Free,
Living Freeも発表し一躍世界的に有名に
なりました。 また、カラー写真が普及して
いなかった当時、精密画でアフリカの動植物や
ケニヤの諸部族を描き、画家としても確固たる
地位を築き、ナイロビ博物館に今でも展示されています。
ジョイ アダムソンと三番目の夫ジョージ

(ケニヤの新聞スタンダード紙より)
 欧米の社交界でもその名をはせ輝かしい人生を送りましたが、
その最期は今も謎に包まれています。
彼女は1980年1月に亡くなります。当初ライオンに襲われたという話でしたが、
その後殺害されたとして、彼女が養子にしていたケニヤ人ポール・エカイが逮捕され、
25年間投獄されています。
 そのエカイがこの度、無実を訴えて再審請求を起こしました。
彼によれば、殺害したのは、ジョイ・アダムソンの助手をしていたボツワナ出身の白人
ピーター・マウソンであると主張しています。第一発見者であるマウソンは、殺害現場から車でジョイ・アダムセンをキャンプまで移したり、警察への通報に近くにあった無線電話を
使わなかったり行動に不審点があり、また警察の取調べや裁判でも詳しく取り調べも受けませんでした。エカイは、マウソンが白人であるから不問にされたと述べています。

 折りしも、ケニヤで英植民地統治の一翼を担ったデラウエア家の白人の末裔が彼の自宅でケニヤのマサイ人レンジャーを射殺すると言う事件が起きましたが無罪判決が出て、世論が抗議しています。
白人の主張は、強盗と思って発砲したと言っており、ケニヤ人側はこの白人に対し、野生動物密漁の嫌疑で調査をしていたと真向から対立しています。

 アフリカの光と影が、現在もまだ混在しています。