花の八方尾根と遠見尾根

  

7月30日(土)〜31日(日) (59枚)

長野県 白馬村

  

(EOS Kiss Digital使用)

  

  

 

昔のスキー仲間から、「今度は夏の高山植物を見に集まろう!」と声が掛かかった。 天気予報では、折から前線が南下して九州方面から次第に雨の領域が東に広がると言っている。 多分山は雨だろうが、多少の雨なら花を見てこようと、雨具一式を準備して家内と一緒に出かけることにした。 白馬に着いてみると、幸運にも見上げる後立山連峰には雲が掛かってはいたが、山麓には焼けるような夏の陽が射していたのだった。 これは付いてる!とすぐさまバスで八方尾根へ向ったのだった。

今年の山は高山植物の花の開花が遅れたこともあり、ゴンドラやリフトを乗り継いで登った八方尾根の尾根筋には、8月末というのに未だお馴染の高山植物が次々と姿を見せてくれたのだった。

(写真は一時の間姿を現した白馬三山)

   
     
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7月30日(土) 八方尾根へ

  

てっきり雨だと思っていたのに時折陽も射す天気で幸運だった。 ゴンドラに乗って兎平へ、リフトを乗り継いで標高1,850mの八方山荘へ。 そこから標高2,080mの八方池まで、両脇の高山植物を眺めながらの2時間弱の登りを楽しんだ。

  
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八方山荘

最後のリフトを降りて尾根筋を歩き出す。一汗かいて振り返ると標高1,850mの八方山荘が見えていた。

登山道

オオコメツツジ

(ツツジ科 ツツジ属)

     
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ミヤマトウキ

(セリ科 シシウド属)

ハッポウウスユキソウ

(キク科 ウスユキソウ属)

イワシモツケ

(バラ科 シモツケ属)

   
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オトギリソウ

(オトギリソウ科 オトギリソウ属)

キバナカワラマツバ

(アカネ科 ヤエムグラ属)

シロバナクモマニガナ

(キク科 ニガナ属)

   
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イブキジャコウソウ

(シソ科 イブキジャコウソウ属)

コオニユリ

(ユリ科 ユリ属)

クルマユリかと思ったが、葉の付き方がコオニユリに似てるようだ。

木道

  
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チングルマ

(バラ科 ダイコンソウ属)

 岩陰にチングルマが未だ咲いていた。 この時期に会えるとは思わなかったので感激。

コバイケイソウ

(ユリ科 シュロソウ属)

オオバギボウシ

(ユリ科 ギボウシ属)

   
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第二ケルン附近から振り返る

先ほど歩いてきた木道が見える。

ミヤマアズマギク

(キク科 ムカシヨモギ属)

ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)

(ユリ科 ワスレグサ属)

      
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シュロソウ

(ユリ科 シュロソウ属)

これは珍しい! 初対面の花だ。 

タカネナデシコ

(ナデシコ科 ナデシコ属)

カワラナデシコの高山型だそうだ。

タカネセンブリ

(リンドウ科 センブリ属)

いやー、これも初対面だ!

      
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ハイマツの斜面にも花が!

ユキワリソウ

(サクラソウ科 サクラソウ属)

この花も未だ咲いているとは思わなかった。 今年はついてる!

残雪

斜面に未だこんなに残雪があるのだから、今年の高山植物が遅れたのもうなずける。

   
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ヨツバシオガマ

(ゴマノハグサ科 シオガマギク属)

タカネマツムシソウ

(マツムシソウ科 マツムシソウ属)

山の初秋

本来この時期に咲く花もちゃんと咲き出している。

   
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ツリガネニンジン

(キキョウ科 ツリガネニンジン属)

群れ咲くツリガネニンジン

間近に見えた白馬鑓

      
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7月末というのに

霧が流れ姿を現した谷間に残雪が多いのに驚く。 

姿を現した白馬三山

やがて白馬三山も姿を現した。 昔スキーで八方尾根に来た時にも、こんなに近くで見たことは無かった。

白馬大池でのんびり

・・・と、雷鳴が聞こえてきたので下ることにして、先ず宿に電話を入れた。すると「上に居るのかえ!雷が鳴り出しただで、早く下りたほうが良いずら。みんな待ってるだで」と返って来た。 若い頃遭難救助隊員だったベテランの言には重みを感じた。

   
     
月31日(土) 飯森の朝

今回もまた昔のスキー仲間と夜遅くまで語り合い、何時床に就いたかも定かでない。 

窓から差し込む陽の光に目が覚めて早速表に飛び出した。 懐かしい辺りの景色を見たかったからだ。 

    
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村外れからの八方尾根

飯森神社の前

八方尾根遠望

      
    

遠見尾根 「五竜アルプス山野草園」

この朝、「夏に集まった時うちの会社の山野草園を案内するから」との前回の約束どおりスキー仲間の会の事務局長自ら仕立てたバスを運転して一同五竜遠見へと向った。 昔は小さなスキー場が分散していた遠見尾根を全て統合して、一大スキーリゾート、「白馬五竜スキー場」を造った時の苦労話や、スキー客が減少したスキー場の経営戦略等を聞きながらゴンドラの終点、「アルプス平」に到着。 

レストハウスの前の広いスキーゲレンデには、一面に植えられた色とりどりの高山植物が咲き乱れる「五通アルプス山野草園」が広がっていた。 

この野草園の高山植物は信州大学の指導の下、全て栽培された苗や種を取り寄せて一つ一つ手で植えたもの、 この辺りの野生の植物には一切手をつけていないのだと胸をはる姿が印象的だった。

(ゴンドラで登る途中、ウェットスーツを着てジャンプ台から空中回転しながらプールに飛び込む若者の姿を見て驚いた。 オリンピック選手が夏場の訓練で合宿に来てることもあり、最近若者に人気が出てるのだとのことだった)

        
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五竜岳方面

このスキーリフトの下は上から下まで、全て山野草園になっている。

唐松岳方面

 

八方尾根と白馬三山方面

 

    
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イワギキョウ

(キキョウ科 ホタルブクロ属) 

イブキジャコウソウ

(シソ科 イブキジャコウソウ属)

タマガワホトトギス

(ユリ科 ホトトギス属)

   
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タカネナデシコ

(ネデシコ科 ネデシコ属)

コマクサ

(ケシ科 コマクサ属)

コマクサ (アップ)

(ケシ科 コマクサ属)

   
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トウヤクリンドウ

(リンドウ科 リンドウ属)

シナノキンバイ

(キンポウゲ科 キンバイソウ属)

ヤマホタルブクロ

(キキョウ科 ホタルブクロ属)

       
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クガイソウ

(ゴマノハグサ科 クガイソウ属)

コマクサ(シロバナ)

(ケシ科 コマクサ属)

  
遠見尾根の高山植物

スキーリフトに乗って山野草園の上の「アルプス平自然遊歩道」に向った。 リフトの終点からは地蔵の頭(標高1,676m)に向けて、高山植物を眺めながらしばし山径を登ると、そこには立派なケルンが建っていた。 この奥の鹿嶋槍ヶ岳等で遭難した人々の墓標もまとめて祀ってある。 以前はあちこちばらばらに祀ってあったのを一箇所に集めたのだと言う。 辺りを見回してみても四十数年前にここを登って五竜岳に向った当時の記憶は蘇らなかった。 

地蔵の頭を下り「地蔵の沼」へ向う。 ニッコウキスゲやキンコウカが咲き乱れる沼のほとりを巡り、やがて高山植物が咲き乱れるリフトの終点へ戻った。 なかなか心地良い散策コースだ。

     

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クルマユリ

(ユリ科 ユリ属)

シモツケソウ

(バラ科 シモツケソウ属)

キンコウカ

(ユリ科 キンコウカ属)

   
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ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)

(ユリ科 ワスレグサ属)

オニシモツケ

(バラ科 シモツケソウ属)

ノリウツギ

(ユキノシタ科 アジサイ属)

      
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山上のお花畑

ニッコウキスゲやシモツケソウ、トリアシショウマ等が咲き乱れるアルプス平の上部。

お花畑から飛び立つパラグライダー

4−50kgの大きな荷を背負ってゴンドラで登る人の姿があったが、これはパラグライダーを楽しむ人達。 これもスキー場の経営戦略の一つなのだ。

    

自然紀行

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