タニウツギを求めて奥会津へ

  

6月8日(水)〜6月10日(金) (44枚)

栃木県 藤原町〜福島県・桧枝岐村

  

(EOS Kiss Digital使用)

  

  

 東京の公園でタニウツギの花が咲いた便りを聞いた。 そういえば新潟から秋田に向う列車の車窓から眺めた懐かしいこの花にはもう3年も会っていない。 当時は名前も知らなかったこの花だが、梅雨が始まろうとするこの時期になると無性に会いたくなる。

 天気予報を見計らって所用があって行かねばならぬ栃木の山荘に出かけたのだが、 そのついでに福島県の桧枝岐村までこの花に会いに行って来た。 日本海側の豪雪地帯に自生するこの花は、未だ白く雪を被った会津駒ケ岳を望む桧枝岐川の河畔に咲いていた。 

 

     
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6月8日(水) 所用で山荘へ

  

-鶏頂山・釈迦ケ岳の山越えの径-

  
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エゴノキ

関東平野の北端、塩谷町から鶏頂山の釈迦ケ岳の山径にさしかかった時、この大きなエゴノキに出会った。 千葉より2-3週間遅れのようだ。

ハクウンボク

 直ぐ近くにエゴノキと同じ仲間のハクウンボクも丁度満開になっていた。 この花は千葉の里山では出会ったことが無いので嬉しくなる。 

ハクウンボクのアップ

 エゴノキの花と色も形もそっくりのこの花、房になって咲くので一層華やかである。 毎年この時期この山で出会うのが楽しみになっている。

     
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オオバアサガラ

 又ハクウンボクが咲いている・・と思ったが、良く見ると花の感じがちょっと違う。 調べたらオオバアサガラだった。 以前一度出会ったことがある。

オオバアサガラのアップ

この花、同じエゴノキ科だがエゴノキがエゴノキ属なのに対してアサガラ属の樹であった。 未だ咲き始めたばかりだがこの花も華やかで好きである。

ハリエンジュ

又似たようなのが・・と思ったらこれはハリエンジュ(ニセアカシア)だった。 この花も一緒に咲いてるとは驚いた。

   
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ハリエンジュのアップ

このハリエンジュの樹は純白の花を付けていた。 山はいろんな花が一斉に咲き始めてほんとに楽しい時期である。

ミズキ咲く高原の牧場

標高800m近くの釈迦ケ岳の開拓部落に真新しい白い家が建っていた。 家の両脇の花を付けたミズキが門飾りのようである。

   
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ミズキ

この辺りの山は今丁度ミズキの花の季節、緑の中に白い花を付けた樹が目立つようになると山も初夏がやってくる。

ミズキのアップ

我が家周辺の里山にはこのミズキは少なくてどちらかというと2−3週間後に咲き出すクマノミズキの方が多い。 

山道のミズキ

 道の行く手にもなにやら白い花を付けた樹が・・と良く見ると道を塞ぐように花を付けたミズキが立っていたのだった。

     
6月9日(木) タニウツギを求めて奥会津へ
  
-桧枝岐川の河畔-
  
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桧枝岐川

 県境の山王トンネルを抜け、館岩村へ。 山道の両脇にちらほらとお目当てのタニウツギの花が目に入りだし、やがてやって来たのが桧枝岐川。 雪を頂く会津駒ケ岳が遠くに見えていた。

河畔に懸る藤の花

ここは千葉の5月初旬の季節なのだろうか、河畔の樹木に絡んだ藤が花を付けていた。 ハルゼミの大合唱が響く中で耳を澄ますと、せせらぎの音に混じってカジカの鳴き声が聞こえていた。

棚田のミズキ

ちょっと広くなった河岸は棚田になっていた。 その向こうに花を一杯付けたミズキが一本立っていた。

   
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満開のミズキ

こんなに花を付けたミズキを見るのは初めて。 

ズーム一杯で撮ってみるとなるほど凄い!

オドリコソウ

土手の方へ降りてゆくと、そこにはオドリコソウが今盛りと咲いていた。 こんな雪国でオドリコソウに出会うとは思わなかったので大感激。

ホオジロ

頭上で小鳥が良い声が鳴いていた。 見ると河畔の樹の梢に何やら小さな鳥がいた。 写真を拡大してみたらホオジロだった。 この鳥は留鳥だそうだから、この雪国を住みかにしてると思うとけなげである。

      
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タニウツギ その1

川の流れの際にお目当てのタニウツギが群生していた。 何時の日にか、暗い車窓を流れてゆく名も知らぬこのピンクの花に会って見たい・・と思っていた頃が懐かしい!

タニウツギ その2

そういえばこの樹を見かけるの谷川や沢筋が多い。よほど水が好きなのだろう。

タニウツギ その3

この花、今ではあちこちの公園にも植えられて人の目を楽しませてくれているそうだ。 ちなみに「ウノハナ」と呼ばれるウツギはユキノシタ科、そしてハコネウツギやこのウツギはスイカヅラ科って事を最近知ったのだった。 

      

-ミニ尾瀬散策-

  
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桧枝岐からの燧岳

尾瀬も近いし行ってみたいがもう午後3時。 近くのミニ尾瀬公園を見て帰ることにした。 未だ雪を一杯付けた尾瀬の燧岳が間近に見えていた。

ラショウモンカズラ

公園の小径を歩いていると、山際の道端でこの花に出会った。 タツナミソウにしては花が大きいし何だろうと思って調べたらラショウモンカズラと分かった。どっかで一度出会った記憶があるが思い出せない。

ノウゴウイチゴ

公園の花壇に植えられていたこの花、高山植物のシロバナヘビイチゴかと思ったら、前に北海道の方に教えてもらったノウゴウイチゴと書いてあった。 こんな所で出会うとは・・・。

   
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水辺の花

水辺に行くと水芭蕉は既に大きな葉を茂らせていた。 代わってミツガシワとリュウキンカが咲き誇っている。 

ミツガシワ

ミツガシワの花はほんとにユニークな形をしている。自然の造形の不思議さと可憐さに魅かれるせいか、何度見ても見飽きない。、

リュウキンカ

山の春の喜びを実感させてくれる花の一つ。 湿原でこの黄色い花に出会うといつも元気付けられたことを思い出す。 

   
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キセキレイ

近くにキセキレイが舞い降りた。 近くを歩いていても逃げないでいる。 子育て中なのか、なにやら虫をくわえているようだ。

イワカガミ

高山植物のコーナーがあった。 行ってみると最初にこのイワカガミが目に入った。 この花を見ると山に行きたくなる。 山登りでこの花に出会ったときの嬉しさが忘れられないのだ。

ハクサンチドリ

ハクサンチドリまで咲いている。 見ると少しずつ色の違う花が数箇所に咲いていた。

       
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イワハゼ

この花にも昔よく出会った懐かしい花だ。 山で出会ったのは7月だからこの辺りは1ケ月以上早い。

ホソバウスユキソウ

山に行くとウスユキソウに出会うのも楽しみの一つだった。 いろいろ種類があって見分けることは出来なかったが、見つけると嬉しかった花の一つだ。

コマクサ

極めつけはこのコマクサ。 昔この花に出会うことを夢見て幾度と無く山に登ったが、たった一度だけ、それも最後の山行きで出会った思ひ出の花なのだ。

   

-館岩村の曲がり屋の里-

   
   
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曲がり屋集落

桧枝岐からの帰り道、行きがけに見かけた館岩村の曲がり屋集落に立ち寄った。 馬も人間と一緒に暮らした雪国の昔が偲ばれる。  

茅葺屋根の家

昔ながらに保存された茅葺屋根の家に現在も人々が暮らしているのだという。 過去の文化遺産がこのように守り続けられているのを見て感動の一時だった。

   
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集落下のカキツバタ

集落の下に続く棚田の一角が菖蒲園になっていた。 菖蒲は未だ蕾だったが、傾きかけた陽に照らされたカキツバタが綺麗だった。

ツツジ

近くに咲いていた色鮮やかなツツジも夕日に照らされて眩しかった。

    

6月10日(金) 山荘の朝

      
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庭のモミジ

所用も終わり、待望のタニウツギにも出会った。 予報では午後から雨と言っていたが、朝起きると庭の樹齢三十数年のモミジに薄日が射していた。

フタリシズカ

庭を見ると、萌え出たばかりの山の草の中のフタリシズカが花をつけていた。

   
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カラスビシャク

日当たりの良い斜面でカラスビシャクを見つけた。我が家近辺でもよく見かける草だが、雑草が茂ってくるとまぎれて見つけられなくなってしまう。 

マムシグサ その1

あちこちにマムシグサが咲いている。 どれも同じようで同じじゃない。 図鑑をみてもあまり詳しく出ていないのでみんなマムシグサと呼んでいる。

マムシグサ その2

我が家周辺の里山にはウラシマソウが多い。 だがここのは髭が無いのでそれとは明らかに違うのだ。

   
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マムシグサ その3

図鑑と見比べるとこの写真のがほんとのマムシグサかも・・と思うのだが、別の図鑑を見ると又違って見えてくる。

マムシグサ その4

これはきっとミミガタテンナンショウだろう・・と思うがどうだろう。 サトイモ科のテンナンショウ属の植物はスミレと同様分かり難いことこの上ない。・・・ってなことを考えながらカメラに納めて帰途に着いた。 途中から予報どおり雨になった。

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