龍王峡周辺山里の春

4月13日(日)〜15日(火)

 

    

カタクリ (4月13日撮影)

 未だ学生だった頃、 長野県白馬村にある雪の消えたばかりの飯森スキー場でこのカタクリの群生する情景に初めて出合った感激の記憶が今でも鮮明に残っています。 その後出会う機会が殆ど無くて何時か再会してみたいと思っていましたが、 「東北ではこの花をおひたしにして食べるほど沢山咲いてて珍しくもない」という秋田の仕事仲間の話に驚いたりしてました。 長い間この花は北国の花かと思っていましたが、北総に移り住んで里山を散歩していたらこのカタクリに出会ったのです。 ということは昔は全国何処でも咲いていた花なんだ!と自然豊かな昔に思いを馳せ、世の中、自然をもっと大切にして行けたらいいのになあ・・・なんて考えてしまうこともしばしばですが、以来自然の野山に咲くこのカタクリの花に出会いたくて、毎年春になると会いに出かけるようになったんです。

 例年5月の連休近くに栃木の山奥のカタクリを訪ねるんですが、今年は4月半ばに藤原町周辺の山にカタクリを訪ねてきました。 綺麗に管理されたカタクリの群生地も見事ですが、人里近くの山の中でひっそりと咲くこの花に出合った時の喜びは例えようもありません。

 

アカヤシオ

 連休前後に毎年この地を訪れる大きなお目当てはもっと奥の未だ木の芽も出ていない冬枯れの山肌をピンクに染めるアカヤシオなんですが、半月早いこの時期には鬼怒川温泉や竜王峡付近でこの花を見ることが出来ました。 この独特のピンクは何回見ても爽やかで気持ちの良いものです。 

 

ショウジョウバカマ

 今回来てみて驚いたのは、何キロにもわたる龍王峡の散策路の周辺にショウジョウバカマが咲き乱れていたことでした。 ここも何度も訪れているんですが、こんなにこの花が多いとは全く知りませんでした。 ショウジョウバカマといえば高山植物、昔山登りした時や尾瀬に行った時に出合ったことはあっても、こんな低地で出会うとは夢にも思っていなかったんです。 

 

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鬼怒川温泉の桜並木

(4月15日撮影)

何度も来てるのに、この辺りの桜が開花の時期は初めて。 不景気の温泉街が明るさを取り戻したように艶やかでした。

鬼怒川公園前の桜とアカヤシオ

(4月15日撮影)

4月中旬はこの低地でアカヤシオが咲いてるんですねえ! こんな情景も初めてなんで、嬉しくなりました。

沢筋の花を求めて

(4月13日撮影)

藤原町の人里近くの沢に分け入ってみました。 岩だらけでちょっと歩き難かったけど、そこここに咲く花が目を楽しませてくれました。

   

カタクリ

(4月13日撮影)

岩だらけの谷筋に、春の陽射しを受けたカタクリがあちこちに咲いていました。 この花に出会うと嬉しさがこみ上げてきます。 

キクザキイチリンソウ

(4月13日撮影)

脇の樹陰ではキンポウゲ科イチリンソウ属のこの花が咲いていました。 なんだか久しぶりの対面のような気がして懐かしく思いました。

ハルトラノオ

(4月13日撮影)

カタクリの傍らで背の丈10cmも無いタデ科タデ属の小さな花を発見! 「この花は何だろう?」としばし眺めていました。

   

山の梅林

(4月14日撮影)

鶏頂山山麓の山里の上に棚田があり、その上の梅林が桜が咲き始めたというのに未だ綺麗に花を付けていました。

ニリンソウの群落

(4月14日撮影)

棚田の土手にはこの群落がありました。 「あそこのニリンソウは見事ですねえ!」と地元の人に話しても珍しくも無いのか無反応でした。

咲き始めのニリンソウ

(4月14日撮影)

咲き始めのニリンソウはことのほか可愛いので大好きです。 この花は花びらの薄紫がひときわ綺麗なんで撮りました。

   
   

アマナ

(4月14日撮影)

日当たりの良い棚田の土手でユリ科のこの花が咲いていました。 滅多にお目に掛かれないので一瞬なんだろう?と思いました。

鬼怒川対岸のアカヤシオ

(4月14日撮影)

棚田を下って鬼怒川の川岸に向かいました。対岸の山肌に点々とピンクの彩をそえるアカヤシオ。 この情景がたまらなく好きです。

アカヤシオ その1

(4月14日撮影)

龍王峡の散策路を歩いていたら間近にアカヤシオが咲いていました。 山では近くで見れることは滅多に無いので感激でした。

  

アカヤシオ その2

(4月14日撮影)

この花が近くで咲いているとどうしてもカメラを向けてしまいます。 このピンクが好きなんです。

アカヤシオ その3

(4月14日撮影)

この花は他のツツジと違って葉が出る前に花を付けるんですねえ。 だから余計その鮮やかさが印象に残るんだと思うんです。

竜王峡

(4月14日撮影)

龍王峡の散策路は断崖の上を歩くようになっていて、所々で眺められる崖下の渓流が綺麗でした。

ヒトリシズカ

(4月14日撮影)

散策路脇に咲いていたこの花、こういう場所がほんとに似合います。 

ピンクのエイザンスミレ

(4月14日撮影)

この花もこの栃木の山では良く出会う花です。葉の形が違うだけで何か気品の違いを感じさせるから不思議です。

白花のエイザンスミレ

(4月14日撮影)

白花のエイザンスミレも近くで咲いていたんです。 

ショウジョウバカマ

(4月14日撮影)

この花、高山に行かぬと会えないと思っていたら、ここの散策路は今の時期この花で一杯でした。

崖縁のショウジョウバカマ

(4月14日撮影)

龍王峡の崖の縁にもこの花咲いています。

龍王峡の淵

(4月14日撮影)

崖下を覗き込むと緑色の淵でした。

清流脇のショウジョウバカマ

(4月14日撮影)

山から龍王峡に流れ落ちる小さな谷川の縁にも可愛いこの花が咲いていました。

水辺のショウジョウバカマ

(4月14日撮影)

水が湧き出す水辺にもこの花が咲いていました。

ミズバショウの池

(4月14日撮影)

むささび橋近くにこの池があります。 「ミズバショウが咲いてる!」と足早になってしまいましたが、出会うとやっぱり嬉しいですね。

リュウキンカ

(4月14日撮影)

ミズバショウが咲いてればこの花も当然咲いてるはず・・と思っていたらやっぱり咲いていました。

池に咲くショウジョウバカマ

(4月14日撮影)

池の縁にショウジョウバカマも咲いていて、「三役揃い踏み」のようでした。

ミツマタ

(4月14日撮影)

むささび橋の茶屋の近くで中国原産のこの花に出会いました。 こんな所にミツマタが?・・と思いましたが、室町時代に渡来して野生化したものも多いんだそうです。

むささび橋下の竜王峡

(4月14日撮影)

橋の袂の茶屋で暖かい「みそおでん」を食べて、この渓谷を眺めて帰途に着きました。

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